リングライトが面白い

近日発売のRICOHのコンパクトデジカメ、WG-6のテスト撮影を続けています。水中用のモードも有る他に、色合いの設定もいろいろ選択できて、まだ状況に合った使い方を試行錯誤している感じですが、面白い機能も使い方がわかってきました。

前にご紹介した、本体に組み込まれているLEDのリングライトです。

オープンな浅い砂地のハゼなどは、周囲の自然光に溶け込んでしまい、ライトの効果がイマイチわかりません。ライトですからストロボほどの光量は有りませんし、まあ元から明るいのではライトの必要性も無いですからね。

 

ただ、動かなくて近寄れるもの、逆に言えば近付かないとちゃんと撮れない小さな被写体の撮影。また岩陰など自然光が入らない場所での撮影には、実に効果的です。

小指の爪の先ほどの極小ブチウミウシ。プチウミウシなどとも勝手に呼んでいますが…(笑)。もう一つの機能、1cmマクロで超近接撮影しています。この距離だと内臓ストロボは近過ぎて当たらず、当たったとしても強過ぎて光量を調整できません。それがリングライトなら全体に光が回ってくれます光量も9段階で調節できますので、白いウミウシでも飛ばさずに撮れます。

もう一つ、こちらはブチウミウシの卵塊で、リボン状の渦巻きですが、大きさは親指の指紋ぐらい。

渦巻きのヒダの中も影にならず、光が奥まで入っています。これは嬉しい。

 

ウミウシでも違う種類、フリエリ(タマゴイロ)イボウミウシ。イボ系なだけに、背中の突起が影を作り易いのですが、光が真っ直ぐ当たってくれます。

まるでライトやストロボを使っていないみたいに見えますね。これも1cmマクロを使っています。

もっといろいろな種類のウミウシを撮りたいものですが、残念ながらタオのウミウシはイボ系が大半です…。ちょっと地味なので映えそうにありません。

 

岩の間の狭い隙間にいたオシャレカクレエビです。ガンガゼのせいでピントが合い難かったのですが、ヘタな鉄砲、で何枚も撮った中でマシなもの。リングライトでなければ、この隙間に当てるのは至難の業でしょうね。

 

こちらは狭い隙間ではありませんが、岩の下に潜むブルースポッテッドスティングレイ。あまり逃げないので腕を伸ばしてカメラごと接近。とは言え、30cmぐらいは距離が有りましたが、それでも外光が少ないのでライトがハッキリ効きました。体色が鮮やかです。

 

もう一つ、自然光が強いので全体的にリングライトでは色が出ていませんが、触手の一部分など、見た目と違って赤っぽく見えるのは、部分的な効果が有るのだと思います。本来の色とは違いますが、これはこれで面白い。

接近するので、さすがにハナビラクマノミもなかなか出て来ませんが、大胆な個体がいたら、また狙いたいと思っています。

本体防水性能が水深20mまでなのはちょっと残念ですが、深度限定だけれど充分水中で使えるカメラだと思います。撮影の結果、またご報告いたします。