昨日のブログでご紹介したフィコカリス・シムランス、肉眼ではエビの形さえわからないような極小のゴミ!です。もっとも、形がバレてしまうようでは、自然界で生き残っていけないのでしょうけれど。
そこまで小さな被写体は、一眼レフのマクロレンズであってもアップで撮るのは困難になります。ちなみに、今回焦点距離60mmのレンズでほぼ最短距離まで寄って撮ったカット。
かろうじて目がわかりますが、身体はゴミの域から出ていません…。
そこで、外付けのクローズアップレンズを付けてみたのが、昨日ご紹介したカットです。倍率がグッと上がりますね。
使用レンズはINONのUCL-67 M67 。カメラハウジングのポート(レンズの入る部分)先端にねじ込みで取り付けます。
簡単に言ってしまえば、虫メガネを覗くように物を拡大して撮るためのもので、もちろん高品質のレンズが使われています。
レンズ前からの距離が遠いとピントが来なくなるのが弱点ですから、近寄っても逃げない被写体に用途が限定されます。
動かないものでは、例えばウミウシ。これはキイロイボウミウシですが、タオの海では身体がほとんど白のカラーパターンのものをよく見ます。
最短撮影距離ではなく、60mmレンズで普通に全体が入るように撮ったもの。どこまでアップにできるのか、クローズアップレンズを付けて、
触角部分に寄ってみました。螺旋状に見える模様が入っていますが、よく見ると螺旋ではなく、途中で切れていたりするのまでわかります。
これも試しに思いっ切り寄ってみた、センジュイソギンチャクの触手の先端。「ミクロの決死圏」(古い映画…)みたいな雰囲気です。
最近増えて来たケヤリムシの仲間、やはり触手の先端をアップにしてみると。
なかなか綺麗な感じの羽根飾りみたいになっていました。
甲殻類もあまり逃げない種類が多いので、クローズアップレンズを使いやすい被写体です。
ミズタマサンゴの中に隠れているバブルコーラルシュリンプ。ミズタマサンゴの玉の大きさと比較してみたら、かなり小さな個体だとわかります。
外付けなので、必要な時だけ装着すれば良く、撮影できる被写体のヴァリエーションが広がる便利グッズです。